秋風が吹いてくると、上海蟹が恋しくなる。ただの蟹なのにね。
おまけに、小さいくせに高い。それでもやっぱり恋しくなるのは、
季節感があるからかな?
毎年、萬来亭で上海蟹宴会を実施している。だいたい、オスもメス
も旨い11月上旬以降で実施することが多いかな。予約は2ヶ月前
から入れている。そのくらい、気合が入っているのだ。
ところで、2011年の秋はかなり暖かい。こんなに暖かくて、
上海蟹が痩せてしまって美味しくなかったらどうしよう・・・なんて
ひとり心配したのですが、そんなことは杞憂でしかありませんでした。
● 日時:2011/11/06(日)14:00~
● 人数:大人9名 子供3名
● 内容:
上海蟹料理を中心に季節の料理の組み合わせ。
● 特記事項:
1. 何度か店に足を運んで相談し、本文の内容となった。
2. 化学調味料を使わないように依頼した。
3. この宴会と同じようなものを食べたいと考える方へ
(1) 必ず予約してください。
(2) このページをプリントアウトして、店にもって行っ
て相談してみてください。電話ではなく、店に迷惑
にならない時間帯に幹事本人が出向いて相談しましょう。
幹事ならその程度の仕事はやりましょう。
(3) 十分な予算を提示し、できることできないことを
確認してください。食通を気取って、無理難題を
押し付けたりしないこと。
(4) 10月中盤~11月後半なら、ほぼ同じものはでてくる
可能性は高いです。
そろそろメンバーが集まってきたようです。ひとり遅刻だな。
まあいいや、はじめちゃえ!
1. 雜錦併盤(魚燻・油爆蝦・[火考]腐・毛荳炒百頁・肴鴨・素鷄)
上海料理店ならではの、前菜の数々。
前菜が美味しいからと言って沢山食べると、宴会最後の料理まで食べきれなくなっちゃうよ・・・でも、やめられないのだ!
2. 醉蟹
上海蟹を酒に漬け込んだもの
あいかわらず甘みを帯びてねっとりとした妖艶な美味しさだ。
横濱中華街なら、上海蟹シーズンになると醉蟹を予約なしでも出す店が登場する。
六鳳居、桃源邨、東林、翠鳳本店あたりだろうか?他の店もあるかも知れない。
美味しいので食べ比べてみて欲しいものだ。
3. 排骨蒸南瓜盅
バラ肉を揚げたものを、南瓜をくり抜いた器に入れて蒸したもの。
ずーっと以前に一度作ってもらったものを久しぶりに依頼してみた。
今回は、南瓜の果肉がクリーム状になるほどに熱が入れられている。排骨の旨みを存分に吸って、やっぱりとてつもない美味しさに変化している。
あまりに美味しさにひれ伏しました。
4. 清蒸大閘蟹
蒸し上海蟹
11月上旬は、雌も雄も美味しい季節です。
もし、蟹は雌こそ美味しいとか思っているひとは、その考えは改めるべきです。
雄も美味しいですから、11月になったらお試しください。
5. 油淋鯧魚
マナガツオのパリパリ揚げ、油淋ソースがけ。
この宴会のために特別に仕入れてもらった大きなマナガツオをパリパリに焼いて、甘辛酸っぱいソースをかけたもの。
皮がパリパリして香ばしく、肉厚の身も食べ応えがあって大変に美味しい。
マナガツオがこんなにも美味しい魚だとは、知らなかった。
毎回、新たな発見がある萬来亭です。
6. 醤爆大閘蟹
上海蟹のみそ炒め
この料理の美味しさというのはなんと説明すればいいのかな?
蟹肉の旨みと、甘味噌の甘みがこんなにも呼応しあって、なにかとてつもないものに変化したと表現したら大げさだろうか?全然大げさじゃないんだけどね。
上海蟹の出汁が溶け出したみそを、麪やご飯に絡めると、美味しいんだよ。
それが、これだ。
7. 麪
萬来亭名物の上海炒麪に使われる太麪を茹でて、醤爆大閘蟹のみそと混ぜて食べる。
画像はあまり綺麗じゃないんだけど、この美味しさは桁違いで、もう幸せなのだ。
8. 甜品(香蕉春巻/紅荳沙春巻)
バナナ春巻き/あんこ春巻き
これは、上海料理でもなんでもなくて、私の思いつきで作ってもらった。
萬来亭の宴会では、桂花酒醸圓子という素晴らしいデザートがあるのだが、たまには他のも食べたいという気分になって提案してみた。
想像したよりもずっと美味しいものになったので、かなり嬉しかったりする。
今回は、化学調味料不使用の依頼がよく守られ、素晴らしい内容となった。
また、同席してくれた友人たちのお陰で、笑い声の絶えないひとときとなった。