2020/01/26

南粤美食で農歴新年會2020

2020年の農歴新年會を開催しました。会場は、忘年会に続いて横浜中華街・南粤美食です。
南粤美食は、2016年のオープン以降、口コミで評判を呼び、2018年にアド街ック天国、2019年の孤独のグルメと影響力の強いテレビ番組で紹介されて以来、常時大行列のできる店となりました。
並ぶのは苦手なので、普段使いの店としては完全に足が遠のいてしまいましたが、予約の貸し切り宴会であれば並ぶことなくゆっくりと満足できる食事ができることに変わりはありません。
参考画像
これは、活アワビ。トコブシではなくアワビ。もちろん、低予算の私たちの宴会用ではありませんが、見栄を張って写真を撮ってみました。

今回の料理も私が事前にメニューを組み立てて、老闆に渡して、あとはお任せとしました。

ワクワクしながら待ちに待った宴会日が来ました。メンバーが集まりましたので、宴会を始めることにしましょう。
30年ものの靈芝酒
まずは、ヨレヨレの身体に効果テキメンの30年ものの靈芝酒で乾杯!「恭喜恭喜恭喜發財!」

酒蒸白蛤蜊
日本から中華圏へ渡って現地化した酒蒸しを逆輸入してみました。酒は10年物の紹興酒を使用したとのこと。
本来ならハマグリを使用したいところですが、予算的に厳しいのでホンビノスで代用。代用だからといって、味が劣る訳ではありません。いいダシがでるのです。正直、この一皿をひとりで食べたいくらいでした。
ところで、ホンビノスが美味しいことは内緒ですよ。世間にこのおいしさがバレると値段があがっちゃいますから。

鹹檸檬鴨湯(塩漬けレモンとアヒルのスープ)
持ち込んだ潮州産鹹檸檬を使って潮州銘菜のひとつ鹹檸檬鴨湯をつくってもらいました。アヒルの脂感を塩漬けの柑橘系の塩気、酸味、香りで中和し、さっぱりとした風味のスープです。好き嫌いがでる味かもしれませんが、私はこれが大好きでして、疲れているとき、これを飲むと身体がシャキ!っとするんですよ。ジワジワ沁みる!美味しい!好好飲!
ちなみに、これは香港の潮州菜店の鹹檸檬燉鴨湯。調理法が異なるので、こちらは透明です。
南粤美食のオーナーの黄さんは、中山人。中山人がつくる潮州菜ですから、差異はでます。その差異を比べることもまた楽しいものです。

發財瑶柱脯
髪菜と干貝柱の煮物。サイズが大きく、形のよい貝柱はなかなかのお値段がするのですが、農歴新年會ということで旧正月っぽい料理を出していただきました。貝柱の下にはレタスが敷いてあるのですが、このレタスがまた美味しいんです。

炸牛肉丸
牛肉団子の揚げ物。潮州菜の素揚げのものを期待したのですが、衣をまとってでてきました。これ、形状を説明せずに、黄老闆がどういう解釈をするのかも楽しみにしていたのです。衣をまとった牛肉団子、ジュワーっ!と肉汁が飛び出してきた美味しかったですよ。

薑葱生蠔荳腐煲
ショウガ、葱、牡蠣、豆腐の土鍋煮。南粤美食冬の名品だと密かに思っています。冬の南粤美食で牡蠣料理を食べないなんてありえません。おまけに、これを食べなきゃ春は来ないので、今年も宴会に組み込んでみました。大ぶりの牡蠣の旨味が荳腐にも染みて、気が遠くなるほどに美味しかった。

炒雙色時菜(蓮藕・西蘭花)
「季節野菜の炒め物を」とリクエストしながら、「レンコンとブロッコリ」と指定したりと、まあ現行不一致な私ですが、味付けについては老闆まかせ。
西蘭花は清炒、蓮藕は紅腐乳での味付けとなりました。冬の野菜は美味しい。もちろん、農家さんが丹精込めているからですが、それを生かすものも殺すのも調理です。白飯がすすみます。
白飯
この日は、1品目から白飯がでるわでるわ!ドンブリ6杯くらい注文しましたでしょうか。


芝士牛油焗龍蝦伊麵
いわゆるチーズロブスター。伊府麵の上に、チーズとバターと伊勢海老の蒸焼きを載せたもの。これ、香港の竹園海鮮酒家という店で人気になったメニュー。実は食べたことがなかったのです。食べたことのないものをオーダーするという荒業でしたが、こんなに美味しいものになるとは!
ちなみに、竹園海鮮酒家でこの料理を食べる日本人駐在員のなかにバゲットを持ち込むひとが登場したらしく、これがまた合うらしい...で、真似をしてみました。
店の許可を得て、カミさんが南粤美食向いのローズホテル1Fのブラスリーミリー ラ・フォーレのバゲットを購入してきました。確かにソースと合います。白ワインも欲しいところでしたが、それは次の機会に。

手斬鹹鷄豬潤粥
手でほぐした鹽焗雞と豚のレバーの粥。この粥だけで、専門店としてやっていけるレベル。
新しくきたバイトのアニキが鹽焗雞を手でほぐしているの図。

楽しいばかり、美味しいばかりの宴会もいよいよお開きとなります。デザートがやってきましたよ。
腐竹白果薏米糖水

腐皮、銀杏、ハト麦のデザート。今回も古風なデザートを依頼。ほっとする味に明日への活力が湧いてきます。

宴会の前夜、メニューを見直したところ、「肉料理が足りないなあ。物足りないことになるかも…」と懸念しましたが、終ってみれば杞憂に終わりました。初っ端から炭水化物の友だらけで、お腹いっぱい。

毎度のことながら、作ったことがない料理を「ムズカシイ」とこぼしながら美味しくまとめ上げてくれる黄老闆に感謝。
心温まるサービスを提供してくれる店のみなさんに感謝。
毎回集まってくれるおバカな宴会仲間にも感謝。
この幸福な日々が永遠に続きますように!

2020/01/14

中華銘菜 慶 Qingで、グレゴリオ暦新年会2020

私が主催する宴会では、毎年、新年会を2回開催しています。ひとつはグレゴリオ暦新年會、もうひとつは農歴新年會です。
2020年を迎え、グレゴリオ暦新年會を五本木の中華銘菜 慶 Qingで開催することにしました。
私的には、慶は、南粤美食と双璧をなす絶対的な信頼を置いている廣東料理店です。今回のリスエストは、「なし」。完全にお任せです。しかし、慶で初めて宴会をするときに、「廣東料理で構成されていること。四川料理などは組み込まないでください。」とリクエストしたことが、今でも生きています。また、何度も通っていますので、慶のオーナーの梁さんも、私の好みをわかってくれているようです。当日まで何がでてくるのかわかりませんが、安心かつワクワクしながら当日を迎えることができました。そして、でてきたのが以下のとおり。まったく期待を裏切りません。
菜譜
佛山滷分蹄
紅谷米牛脷
沙茶滷鷄腎
脆皮五花腩
前菜としての燒味の数々。これを前菜扱いなどもったいない。メインだって張れると思う。
螺頭燉菜胆
時間をかけて作られた蒸スープ。廣東料理の神髄はスープ。蒸スープはその神髄をさらに高める技法だと思っています。螺頭(乾燥巻貝)からはものすごい旨味と香りが滲みでていました。
芋頭糕青菜
蘿蔔糕の芋版と野菜炒め。いままで持っていた芋頭糕のイメージを根底から覆しました。
明爐岩手鴨
今回の宴会用に特別に仕入れた岩手産のアヒル。脂のノリがよくて、胸肉ですらパサつくことなく、どの部位もまんべんなく楽しめました。
金銀蛋肉蟹
鹽蛋黄と皮蛋とワタリガニの炒め。沖縄産のノコギリガザミでやるはずだったのですが、業者さんの手違いがあり、ワタリガニで。ワタリガニ、いいじゃないですか!
海味煲仔飯
猛蠔、鱆魚、あとなんだっけ?乾貨てんこ盛りの炊き込みご飯。ものすごい予算が投入されています。味変用の上湯つき。この上湯がまた!
梁家的糖水
蜜棗、北杏、杞子、百合根、白果、蓮子、銀耳、氷糖、沖縄黒糖のデザート。あんなに食べたのに、きちんと収まるのが凄いよね。

2020年の幕開けに相応しい素晴らしい料理の数々。桁違いに美味しい料理を提供してくれたオーナーの梁さん、適切なサービスを提供してくれたスタッフのみなさんに感謝。

そして、毎回のどんちゃん騒ぎに付き合ってくれる宴会仲間にも感謝。2020年もよろしくお願いいたします。