2009/05/09

會芳樓再現宴::大珍皇宮御膳房(大珍樓新館)

横濱開港百五十周年記念・會芳樓再現宴
2009年は、横濱港が開港してから150年の節目となる。
これを記念して、横浜各地で記念イベントが目白押し。
もちろん、横濱港と密接にかかわりのある横濱中華街でも、
いろいろな企画が実施されている。

馴染みの大珍樓では、横浜郷土史研究家から提供をうけた
横濱中華街最古の酒家(レストラン)【會芳樓】のメニューを
元に再現宴席を企画した(参考・画像の新聞記事)。

今回は、この企画宴の内容を一部変更した内容での宴会。

ちなみに、【會芳樓】は、現在の關帝廟通りにある山下町公園にあり、
食事をしながら観劇もできるかなり豪華な酒家だったようだ。

150年前、横濱の地に生きた日本人、西洋人、中国人たちは、
何を見て、何を思ったのだろう?

そんな想像をするだけで、なんだかワクワクしてきます。

【菜譜】

1.到奉糖果(蓮藕・椰子・蓮子・馬蹄)
砂糖漬けの果実。蓮藕(レンコン)・椰子(椰子の実)・蓮子(蓮の実)・馬蹄(クワイ)。
参加者が集まるまでの間、お茶とともにいただきます。

2.鷄同鴨講話
前菜。[豆支]油鷄と滷水鴨の併せ盛りです。前菜からして突き抜けた旨さです。
しかし、面白い料理名ですね。

3.紅燒干貝翅
干し貝柱入りのフカヒレスープ。
ありがちなフカヒレスープかと思ったら大間違い。濃厚な貝柱の旨み主体のスープ。
これもまた唸るような深い味わいがありました。

4.碧緑[火文]牛肉
牛肉と青色野菜の煮物。
これ、実に興味深い料理で、牛肉に初めて触れた横濱人が恐る恐る食べた料理という
感じがするんですよ。なんというか、ビーフシチューに通じるところがある。
ハイカラな明治時代の横濱の風景がみえてきそうな、そんな気分にさせられました。
会話が大変に盛り上がった一品でした。

5.生菜[奄鳥][春鳥]鬆
鶉のたたきレタス包み。本来、【會芳樓】のメニューには、「ハトのたたき」と
あるのですが、「ハトのたたきは、美味しくならない」ので、鶉に変更したのだ
そうです。
実に鶉らしい、鉄っぽい味がします。レタスとよく合い、巣晴らしい皿です。

6.干煎大蝦碌
大海老の鬼瓦焼き。ご覧のとおり、大きな海老。意外にも旨みもちゃんとあります。
なによりも楽しいのは、身そのものよりも、殻にいろいろな旨みが貼りついている
こと。みんな殻を口のなかで転がして楽しんでいました。

7.脆皮燒乳鴿
乳鴿に下味をつけて、煮えたぎる油を何度もかけて表面をパリパリにしたもの。
この企画のためにわざわざ鴿の名産地・中國中山縣から低温保存の鴿を入荷させたもの。
しかし、この鴿の旨さ!圧倒的です!
たとえば、福臨門魚翅海鮮酒家港島店や陸羽茶室といった名店にもまったく引けを
とらないものだといえば、「そんなに凄いのか?」と、解かっていただける方も
いらっしゃると思います。そのくらい凄いです。

8.花巻東坡肉
東坡肉を花巻に挟んだもの。今回の東坡肉は、酢を効かせた味わいとなっていて、
コースの中盤にあたらな展開を予感させる効果を発揮していました。
大変に美味しいです。

9.冬菇[火会]湯麪
しいたけそば。小さな碗での登場です。香り高いしいたけを使った淡い味付けのそばで、
なんだか懐かしい味がするなあと思ったら、横濱中華街關帝廟通りにあった名店・萬福の
スープと同じ香りがしました。

10.鮮蝦仁炒飯
今回は、チャーハンと言わずにヤキメシと呼びたい。そんな懐かしさこみ上げる
感動の味わい。なんだか子供の頃を思い出します。

11.鴛鴦煎薄餐
メニューには、白玉ロールとあります。順徳縣の郷土料理で、なかに入れるもの
によって、お惣菜にもお菓子にもなります。

12.生磨杏仁茶
杏仁の汁粉。店で丁寧にすり潰した杏仁の深い味わいに、心が落ち着きます。
【画像集】






















【おわりに】
料理一つ一つの出来栄えだけでなく、組み合わせの素晴らしさに関心するばかり。
とりわけ、酸味を効かせた花巻東坡肉の登場は、それまでの流れの転調を宣言する
強烈なメッセージに、歓喜の声を上げたほどでした。
久しぶりに、大珍樓の力量を見せ付けられたという印象があります。
そして、150年前の横濱の息吹を感じ取った宴会になりました。

2009/04/15

葉氏私房菜(八丁堀「謝謝」)宴

葉氏私房菜(八丁堀謝謝)@八丁堀

八丁堀の謝謝での宴会に誘っていただいた。

八丁堀の謝謝は、普段は女性の廚師が腕を振るっているのだが、彼女の師匠である葉先生が来日中とのことで、ちょっと腕を振るってもらおうという遊び心宴会。
つまり、この日1日限りオープンの葉氏私房菜@謝謝である。

料理は、こんなに沢山!(画像はあとででてくるよ)

01. 牛肉拌黄瓜
02. 沙醤鹽鷄
03. 海折皮
04. 燻烏頭魚
05. 花生排骨干梅菜湯
06. 順徳大良炒鮮[女乃]
07. 琵琶荳腐
08. [虫豪]汁鮮鮑魚
09. [虫豪]油冬菇
10. 芦筍炒帯子
11. 宮爆鶏丁
12. 八寶鴨
13. 臘味飯(臘鴨+臘腸)
14. 橘子蒸銀耳

みたとおりの上海・四川・廣東ごちゃまぜ宴会である。まあいいじゃないか!
硬いこと言うなって。不慣れな厨房で、おまけに材料が揃わないなか、よくぞここまで頑張ってくれましたという内容だ。
しかし、前半飛ばしすぎて、最後は食べきれなかった。

特に良かったのは、この4品。
04. 燻烏頭魚
05. 花生排骨干梅菜湯
06. 順徳大良炒鮮[女乃]
07. 琵琶荳腐

中には空回りのものもあったけれど、こういう宴会もまたいいものだ。







































2009/03/21

薑母鶏火鍋宴::台南茶寮(東京茅場町)

台南茶寮(東京茅場町)で薑母鷄火鍋宴。


今回も、友人に依頼して、薑母鷄火鍋宴を設定していただいた。
本来、薑母鷄は、真冬にこそ試したい鍋ものなのですが「春とはいえど、花冷えもあるに違いない」ともっともらしい言い訳をつけて、春まだ浅い時期での実施。

もちろん、今回も幹事が何度も店まで足を運び、いろいろ交渉して料理を決定している。
梅花併盤
鹹蜊仔
蚵仔煎
肉醤香菜沙律
鮮菇茭白
脆炸鷄巻
炒A菜
薑母鷄
<画像は、あとに沢山でてくるよ>

廚師(おっちゃん)張り切りすぎだぜ!
火鍋にたどり着く前に、腹いっぱいになってしまったではないか!いやね、ここのおっちゃんは、大店出身なので大菜(宴会料理)作りたくってしょうがないのがアリアリ。なので、客も受けてたたないとね。

台南茶寮の薑母鷄は、私が横濱橋商店街の臺灣料理屋で食べた「ほとんど寄せ鍋」とは違ってずっとマニアック。徹底して「身体を温める効果を追求した」ものとなっていました。具は、烏骨鷄のみ。追加でキャベツ。スープは、棗・當歸・杞子・それから袋に入った謎のものが、臺灣米酒とともに強い芳香を放っており、苦手は方にはとことん苦手かもしれないのですが、好きなひとには全く無問題。
また、コンロで加熱されるに伴って、アルコールが飛ぶと辛味が抜け、スープにほんのりと甘みがでて、これがまた旨さひとしおなのだ。

ところで、台南茶寮は、写真にもあるとおりオフィス街にあり「旨いものを出す店とは思えない」風情である。しかし、交渉する手間をかけるだけで、こんなにも興味深い料理をだすようになるのだ。面白いとは思わないか?














2009/03/15

臺灣家郷菜宴::台南茶寮(東京茅場町)

茅場町・台南茶寮で、臺灣家郷菜宴
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客:「この店の臭豆腐は何でこんなに臭いんだ?
   もっとまともな臭豆腐を持って来い!」
店:「ええ、いいですが、まともな臭豆腐も臭いですよ。」

・・・お約束の会話である。
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友人主催の臺灣家郷菜宴会に参加させていただいた。
http://blog.livedoor.jp/itaco_88/archives/51628852.html#more


場所は、茅場町のホテルユニバース裏手にある臺灣料理店・台南茶寮。
本来、日曜日は店は休みだが、無理言って営業してもらっている。こう
いうときは、 店にはそれなりの売り上げを確保してやるのも、幹事の重
要な仕事である。客だけいい思いをしようなんて考えでは、店との良好
な関係は維持できない。

従って、当然、満席。

今回の料理はこれ(画像は下のほうにあるよ)。
 醤蘿蔔
 鹹蜊仔
 泡菜
 滷豬耳
 香菜沙律
 油飯
 炸臭荳腐
 紅燒豬脚
 茘芋鶏翼
 炒時菜
 煮大腸
 醸涼瓜
 東坡肉
 鹹菜豬肚湯
 炒米粉
 愛玉

・・・盛りだくさん。
もちろん、普段はこういう料理を用意しているわけではなく、幹事が何度
も店に通って交渉して内容を決定している。この手続きを経なければ、こ
ういう稀有でバラエティに富んだものなど(ましてや炸臭豆腐など)はで
てこない。

同じ店で宴会をしても、幹事が異なれば、内容も全く異なってくる。店に
予約を入れればそれで仕事は完了だと思っているようなひとが幹事だと、
その内容は惨憺たることになるのだ。

ところで、今回のテーマは、臺灣の郷土料理。ここの大廚師(おっちゃん)
は大店出身の大ヴェテランなので、宴会料理をだしたがるのだが、そこを
ぐっと堪えていただいた。しかし、ドサクサにまぎれて「醸涼瓜」なんて、
気の利いたものをだしたりするので、隅に置けない。
全般的に良好で、この日は特に東坡肉の出来がよかったように思う。それ
から、 油飯も旨かった。

今度は、薑母鴨火鍋の鶏版をやってもらおうかと思っている。うまく言葉
が 通じないので、どんなことになるのかわらないけど。
ほかにも、高級店っぽい料理をだしたがっているので、それなりの予算を
組んで好きにやらせても面白いかもしれない。

いろいろアイデアが浮かんでしまう、そんな店だ。