2022年のグレゴリオ暦新年會を五本木の中華銘菜 慶 Qingで開催しました。
昨年の新年会は中止となったため、2年ぶりとなります。毎回のことですが、慶での宴会では特に要望はだしていません。もちろんそれは、オーナーシェフの梁さんが私の好みを知っているからです。ここで初めての宴会でのリクエストは確か「廣東料理であること。予算が少ないこと。」くらいだったかな。その後、宴会のたびに意見を伝えて、私好みの内容に調整されていきました。積み重ねることは最重要なことだと考えています。
今回も参加者には以下の要請をしました。
- 日本で承認されたワクチンを1回以上接種していること
- 当日は体温が37.5℃以下であること、咳、クシャミといった風邪の諸症状がないこと
- 入店時はアルコール消毒を実施すること
- マスク会食を心がけること。マスクなしで会話を始めたら相互に注意しあうこと
いきなり蒸し牡蠣です。登場した瞬間から「わーっ!」っと歓声が沸きます。
潮の香り、カキの旨味、後味、サイコーです。ひとり50個くらい食べたいです。
薑茸白切雞
生姜タレ付き茹で鷄です。
しっとりとしてうまい。生姜のタレで酒が飲めます。
ところで、画像からわかるでしょうか?赤い部分ありますよね。火が通ってないってことじゃないんですよ。いちばんおいしい火加減を見切った証拠です。これ、知らないとクレーム入れてくるお客さんもいるかもしれないです。
蜜汁叉燒肉
香港式の蜜を塗った叉燒と皮つきバラ肉の炙り(燒肉)。
慶の叉燒は安定して美味しいのですが、燒肉になかなに美味しいんです。もう、2年も香港行ってませんからね。恋しい味でなんですよ。
燒肉は皮の部分が脂が強いので、辛子をつけて食べると脂気を打ち消してくれて美味しいんです。燒肉を食べる機会があったら試してみてください。
螺頭燉洋菜
干した巻貝(サザエかな)とクレソン(西洋菜)の蒸しスープです。杞子、淮山の姿も見えます。直火で炊き込んだ例湯とはまた異なる蒸しスープならではの深い味わいに魂が癒されます。
椒鹽芋頭糕
イモを餅にして揚げたもの塩山椒風味。マコモも入っていて食感の違いを楽しめます。ゲキウマ!
画像からネギが確認できるかと思いますが、このネギのサポートが凄いんですよ。芋頭糕自体の美味しさもありますが、山椒、塩、ネギ、油が次元の違う美味しさを作り上げていきます。
鴛鴦乳鴿子。なんと、代表的なハト料理二種の登場です。
一つ目は豉油皇乳鴿(醤油煮)、二つ目は脆皮乳鴿(パリパリ揚げ)。いやあ、これはサプライズ!美味しい!メッチャクチャ美味しい!
干し貝柱と髪菜のあんかけブロッコリー添え。
高価なお正月料理登場です。形のよい立派な貝柱が使用されています。貝柱をかじると、ホロホロと繊維が崩れ、旨味が口のなかで炸裂します。
薑葱生蠔煲
牡蠣のネギショウガ土鍋煮。牡蠣とネギショウガ合わせたら、香りだけでご飯食べられますよね。もう私どうしたらいいですか?白飯追加すればいいんです。気が付くと、白飯が出現しておりました。
鹹檸檬炆鵞
自家製の塩漬けレモンとガチョウの煮物。数量限定でガチョウが手に入ったとのことで出していただきました。
ガチョウというとローストされた「燒鵝」が代表的ですが、今回は潮州料理の代表的調味料「鹹檸檬」で煮込んできました。
以前、赤坂の某店で「燒鵝」を食べたことがあるのですが、強烈にマズかった。これは日本では冷凍ものしか手に入らないことから、日本でガチョウを食べるには限界があると結論づけました。
慶ではどういう調理にするのかと多少の懸念はありましたが、塩檸檬と煮込むことで肉にしっかりと旨味と香りが入り込み、限界を余裕で超えてきました。
それに、ジャガイモが入ってるんですよ。このジャガイモが旨味を吸って別物に昇華されています。美味しい!
唐好菜雲吞
白菜状の葉物野菜と雲吞の煮込み。もうお腹いっぱいで、酔っ払っておりましたが、〆のラーメン的な位置づけでしょうか?スープのトロミ具合で身体が温まりました。
陳皮紅荳沙
チンピ香るお汁粉。あえて水分多めのスープ状。
ひとつ前のワンタンでとろみは摂取しているのでスープ状ということでしょう。
チンピの爽やかな香りとともに、胃袋に落ちていきました。
【謝意】
2年ぶりの新年会。
新型コロナの状況は油断を許しませんが、宴会仲間と再会できたことがなによりも嬉しい。
そして、こんなに素晴らしい宴会を作り上げたオーナーシェフの梁さんとスタッフさんに感謝。
また、宴会を開催できたのは、最前線で戦っている医療関係者だけでなく、後方支援のスタッフ、政府関係者、エッセンシャルワーカー、インフラを維持する大勢のみなさんの尽力によるもの。
いくら感謝しても足りないくらいです。
どうもありがとうございます。