2016年夏。横浜中華街ローズホテル斜向かいに、南粤美食(ナムユッメイセッ・なんえつびしょく)という店がオープンしました。日本では広東を意味する「粤」の文字は学校では教えてくれません。そのため、日本で店を開くとき、店名に「粤」の文字を使うと、日本人のほとんどが読めないので、店名を覚えてもらえずかなり不利です。反面、この店名だけで、店のオーナーが広東人であることはわざわざ訊かなくても分かる人には分かります。これは最大の利点。
この店を見つけたとき、「この店で宴会をやらなくてはならない!」私の勘が激しく訴えました。そして、この店で一度も食事をして味を確かめることなく、自分が作ったメニューを基にオーナシェフと相談しながら宴会を企画しました。
以下が最終決定の内容です。
1. 鹽焗鷄燒鴨拼盤
2. 紅蘿蔔粟米冬瓜排骨湯
3. 腐乳炒通菜
4. 梅菜扣肉
5. 百花蒸醸荳腐
6. 豉汁醸苦瓜
7. 鹹魚鷄肉煲仔飯
8. 甜品:南瓜粟米濃糖水
勘の鋭い方は、「何か足りないんじゃねえの?」と思われますよね?そのとおりです。予算の関係で、魚料理が却下されてしまったので、豉汁醸苦瓜を入れてもらいました。結果、蝦のすり身以外ほとんど肉料理という、ちょっとバランスを欠く内容になってしまいました。ここは、イカ料理を組み込んでもよかったかと反省しています。
今回は、イキナリ宴会に突入するということで、「何があっても、どんな目に遭わされても、「今日は勉強になりました」と笑って過ごせる鋼鉄の意思」を持つ友人たちにきてもらいました。
しかしながら、炎天下の中華街を三々五々集まってきた「鋼鉄の意思をもつ友人たち」は、心のこもった素晴らしい料理の数々とそのおいしさの前に「勉強しすぎ」でメロメロ。笑いが絶えない素晴らしいときを過ごすことができました。
画像は以下のとおり。
油炸花生 こんな何気ないお通しで、ホンモノっぽくなってしまう。 ワクワクさせます。 |
鹽焗鷄 |
普通、鹽焗鷄はウエットな仕上がりであることが多いのですが、ここのは風に晒してやや乾燥させた感じ。噛めば噛むほどに味わい深く、うまさがじわじわ攻めてきます。
燒鴨 ソース香りや味が、香港の旨い店のそれに似ている。 |
紅蘿蔔粟米冬瓜排骨湯 魂に染み入るうまいスープ |
紅蘿蔔粟米冬瓜排骨湯の具 醤油タレを付けて食べると、これがまたうまいんだよ! |
梅菜扣肉 味、香り、ともに素晴らしい。 こんなにうまい梅菜扣肉って、めったにありません! |
百花蒸醸荳腐 蝦のすり身が全部くっついてしまっていました。 美味しかったけれど改善の余地あり。 |
豉汁醸涼瓜 季節の苦瓜に肉詰めしたもの。 やっぱり、季節感のあるものを組み入れたいものです。 |
腐乳炒通菜 これも季節の空芯菜の炒め。 この歯ごたえこそが空芯菜の醍醐味。 |
鹹魚鷄肉煲仔飯 粤南美食の看板メニューの炊き込みご飯。 ちゃんと生米から炊き上げますので、時間がかかります。 普段は、ジャポニカ米を使用しますが、この日は友人が持ち込んだタイ産の香米を使用しました。 この香りに陶然となりました。 |
鹹魚鷄肉煲仔飯のおこげ |
甜品:南瓜粟米濃糖水 これは、女将さんによるデザート。 旨くてなけてくる。 |
美味しかった!たまんねー!
未知の店での初めての宴会でしたが、いきなり素晴らしい内容となりました。今後にも期待が持てます。また、横濱中華街に久しぶりに個人経営の廣東料理店がオープンしたことが嬉しくてたまりません。
未知の店での初めての宴会でしたが、いきなり素晴らしい内容となりました。今後にも期待が持てます。また、横濱中華街に久しぶりに個人経営の廣東料理店がオープンしたことが嬉しくてたまりません。